2015年12月3日木曜日

『全国和菓子風土記』 中尾隆之・著

旅行記者歴20年(出版時)の著者が
実際に食べておいしかった和菓子の中から
創業が明治以前の老舗を中心に厳選して紹介

この本を読むまで、
自分が和菓子について、
かなり詳しい方だと思っていました。

しかし、その自信は、
この本を読めば読むほど
思い上がりだったと
反省することになります。

和菓子といっても
切り口は様々ですが、
「全国47都道府県の名物」
実際に食べた上で
歴史を添えて紹介しています。

たとえば「仙台」。
妻の実家が仙台なので、
仙台の菓子については
それなりに詳しいと思っていました。

「駄菓子」に風格ある名店が多いことに
気がついてはいましたが、
それ以上調べたことがありませんでした。

一番の老舗は「熊谷屋」さんで
300年以上の歴史があるとのこと。
「石橋屋」「日立屋」「中鉢屋」
「おきやな」「ご藤」
すべてを食べ歩いているのです!

時には店頭で、時には工場で、
お菓子や職人仕事を
味とともに精緻に書かれています。

本書は「歴史ある老舗」
を中心に書かれているので、
「白い恋人」「萩の月」「東京バナナ」
といった、現代のヒット商品には
あえて触れていません。

それでも300種類!
すべて現地を訪れて、店主に話を聞いて、
実際に食べたお店とお菓子ばかりです。

これだけのことを自分でやろうと思ったら、
いったいどれだけの時間とお金がかかることか!

マップルで有名な昭文社さんの本ということもあり、
一流のガイドが「老舗の和菓子」というテーマで、
全国の魅力を紹介してくださる本です。
主役は和菓子でもあり、
その土地そのものでもあります。

旅に出る際には、
旅行ガイドにプラスして持ち歩きたい一冊です。

【文責 宮澤 啓】

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